2014年3月25日火曜日

「海の原石、磨いて宝石に!」の回

前回「どうやって採ってるの?」の回では、
ウニ漁がどうやって行われているのか、をご紹介しました。
http://shiretoko-rausu-lincle.blogspot.jp/2014/03/blog-post_19.html

今回は、浜に水揚げされたウニが、加工場に運ばれたところからです。

加工場、といっても漁師さんのお宅の加工室、といったような場所。
ウニを待っているのは、ウニ漁師さんのご家族・知人の方々です。

まずは、殻を割る作業。


トゲトゲのウニを割るだけでも大変そう。


ウニの身を色ごとに選別していきます。
身といっても実は生殖巣といって、ようはウニの卵巣と精巣なのですよね。
なので産卵時期を過ぎるとしぼんでしまうのです。
成熟前の状態を、私たちはいただいているんですね。

さて、この選別作業。これまた早いはやい!
黄色、赤系、黄土色などなど、ここで6段階にわけるのですが…


こうして比べてみると、
右側はオレンジがかっていて、左側は黄色みがかっているなぁと何となく分かりますが、
これをみなさん一瞬で見分けて選別するのです。
「慣れだよ~」
とおっしゃっていましたが、お見事な手際でした!


色ごとに分けたウニを塩水で洗います。

黒っぽい粒々見えますか?
これ、ウニが食べた昆布です。
最高級羅臼昆布を食べて成長する羅臼のウニ、そりゃ美味しいわけだー!


何度も洗い、細かい不要物まで丁寧にていねいに取り除きます。

この後、出荷される形態によって分けられます。

出荷されるウニの形態は3種類。
1つは殻つきのまま。
2つ目は、塩水パック。(塩水ウニ)
そして、折詰め。(折ウニ)



塩水パックが
賞味期限7日(1~4月)、5日(5・6月)と季節ごとに違うのは、
添加物一切無しなので、あたたかくなると品質に支障がでるからなのだそうです。
市場に出荷する前日に、パック詰めされます。

そしてそして、
一番大変で手間がかかるのが、折詰め。
みょうばんという、防腐&身崩れ防止になる薬品に漬けたウニを、
木箱の上に乗せていく作業です。


色分けされたウニを、さらに12~13段階に色分けをして、詰めます。
色がきれいで大きい粒ほど、ランクが上がりますが、
これをさらに上げるのが折詰めをする人の手。
同じ色でも、きれいに詰められているものほど、高値がつくのです。

「20年以上やっているけど、まだまだだよ~。
 上手い人のを見て、もっときれいに詰められるように日々勉強だもの~。」
とおっしゃっていたお母さん。
まさに職人です。


折詰での出荷数が多いときは、徹夜作業もあるんだとか。
採った翌々日、ようやく市場に出荷されます。

お父さんが採ってきて、子どもたちが手伝い、お母さんが詰める。
家族みんなでつくるウニなのです。

こうして沢山たくさん手間をかけて、海の宝石となるウニ。
キラキラと輝いて見えました。



ウニ漁師の浜田さん。
たくましい腕に、さすが海の男!を感じました。


☆オマケ☆
真剣に作業されている横で、ウニをもらってうふふ♪なワタシ。

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